ウクライナの戦争は、ロシアの領土奪還戦争だと思っている人が多いのだけれど、それは
ウクライナで起きていたテロのことが知らされていないということが大きいと思う。西側主流メディアは、ロシアを悪者にしておきたいので、このことを報道しないし、それはロシアの
プロパガンダであり、フェイクであり、と言っている。だけど、両方の画像を比べてみたとき、西側主流メディアの方が嘘をついているのは、明白なことのように私には思える。
実際、ロシアは
ウクライナを併合することなどは要求していなくて、ただ東部
ウクライナへの無差別攻撃をやめて、軍を撤退し、中立に留まることを要求しているだけだ。だけど、西側主流メディアを信じている人たちは、そんなのはすべて嘘で、ロシアが一方的に侵攻しているのだと言っている。
最初は私も、どうしてロシアが
ウクライナに軍を出すことになったのか、わかっていなかった。
ウクライナが
NATOに加盟する可能性があるというだけでは、軍を出す理由にならないように思えたからだ。ところで、8年も前から
ウクライナ軍が
ウクライナ東部で無差別攻撃を続けてきたことを知り、さらにはアゾフ連隊というナチそのものの連隊が8年前から
ウクライナに存在していることを知ったら、ことは明らかなように思えてきた。
最初にアゾフ連隊の画像を見たときは、ギョッとした。これはまるでナチそのものだったからだ。こんなものが80年前ではなくて、今現在あるということが信じがたいように思えた。ところでこのアゾフ連隊、何と
アメリカが裏で訓練して養成していたというのだ。
このアゾフ連隊が中心になって、不満を抱えている
ウクライナの人々を扇動するような形で、マイダン革命が起こった。
ウクライナ至上主義を主張し、当時の親ロ派の政権を批判していた。極右過激派の集団だったのだけれど、
アメリカの政治家も積極的にこの運動を支持していた。そして、クーデタが起こり、
親米派の政権に入れ替わったのだ。
ところで、極端な
民族主義の過激派を組織して、
政権交代を起こさせるというのは、
アメリカの常套手段であったらしいことがわかってきた。正確にいうと
アメリカではなく、世界統一支配を狙っているグローバル金融エリートたちが、だ。彼らは
シティ・オブ・ロンドンを拠点にしていて、イギリスのタビストック研究所などで、心理操作の方法を研究させて、人を操ろうとしていた。
第二次世界大戦は、ドイツで
ヒトラーが政権を握り、侵略を始めたことから始まった。当時経済危機で苦しんでいたドイツの人々の不満が外へ向かったのだと言われているけれど、実は
ヒトラーは、タビストックで洗脳され、
シティ・オブ・ロンドンの傀儡としてドイツに送り込まれたという話がある。実際、
ヒトラーの
ナチスは高度な心理操作の手法を使って、人々を洗脳していたことが知られている。これは
ヒトラーが考え出したものではなく、タビストックが作り出したものだったといったら、納得がいく。
ナチスは、ドイツの人々にドイツ民族は他の民族よりも優秀なのだという考えを植えつけ、優秀なドイツ民族が貧しいのは、劣った他民族がいるからだと吹き込んだのだ。人間というのは、こうした
差別意識を植えつけられると、攻撃的になってしまうらしい。悪者は誰で、その悪者をやっつけさえすれば、自分たちは解放され、豊かになれるのだと。
とりわけ社会が経済的に混乱して、貧困がある状態だと、人々はこうした誘導に引っかかりやすくなる。
それで、集団的にその悪者をやっつけろと言われたら、普通の平和的な人でも、そうした相手に侮辱的な行動を取ったり、暴力をふるいさえするようになってしまったりする。当人は、正義のため、平和のためにやっていると思っているのだ。自分はいい人間であり、だからこそこうしているのだと。
そのときに、その土地に前から
潜在的にある民族の対立が利用される。ドイツでは
ユダヤ人がその対象になったわけだけれど、ドイツでは
ユダヤ人は商売がうまくてお金を持っていたりしたので、不満の矛先にするには都合がよかったのかもしれない。それが
ウクライナでは、ロシア人だったわけだ。
マイダン革命のあと、
ウクライナ政府はロシア語の使用を禁じ、ロシア人を差別待遇するようになった。そのため
ウクライナ東部のロシア語地域は、
ウクライナから独立しようとした。それを
ウクライナ政府は認めないで、この地域を軍事的に攻撃し始めたのだ。アゾフ連隊は、
ウクライナの栄光のためにロシア人を皆殺しにしなければいけないかのように刷り込まれていたようで、市民を無差別攻撃するようなことをし始めた。彼らは学校や幼稚園まで攻撃していたのだ。そんな残虐なことができたのも、ロシア系民族を撲滅することが自分たちの栄光なのだとすりこまれていたからだった。
ここ数日で、
ウクライナで人を電柱に縛りつけて鞭打っている動画がネットにいくつも流れてきていた。犯罪者を私刑にかけているというのだけれど、この人たちは犯罪者ではなく、ジプシー系などの
ウクライナ人以外の人間だという話もあった。要するに異民族だというので、
ウクライナ民族主義者たちの鬱憤晴らしになっているようなのだ。鞭打っているのはアゾフらしい軍服の人だったり、ごく普通のおばさんだったりする。だけど鞭打っているその様子が、明らかに侮辱的で、憎悪がこもっているのだ。縛りつけられている人は、いかにも悪漢といった風な人たちではなく、ごく普通の人のように見える。たとえ何かの犯罪を犯したにしても、このような憎悪を普通の人が向けるのは、おかしなことだ。これはやはり民族差別の意識が植えつけられているからなのだろうと思う。
ところで、
ウクライナには2014年以前にもナチ的な運動があった。
第二次世界大戦の頃、ステパン・バンデラという人がいて、極端な
民族主義をあおっていたそうだ。バンデラ主義者と呼ばれる人たちは、
ウクライナ解放のために戦っていたように言われているけれど、実のところドイツ以上に
ユダヤ人虐殺を行なっていたという話もある。
このバンデラ主義が、マイダン革命のときにもまた出てきたというのだ。というか、そうした下地があったので、それを持ち出してきて、人々を焚きつけるのに利用したということなのだと思う。
ウクライナには、昔から
ユダヤ人がたくさんいたそうだ。いわゆるハザール
ユダヤという、9世紀に王国を上げて改宗して、
ユダヤ国家を作ったハザール人たちだ。もともとは
遊牧民族だったというのだけれど、
ユダヤ教に改宗して、
ユダヤ人になった。このハザール
ユダヤ人たちが、歴史を通じて絶えず民族問題の中心になってきた。迫害されて追放されたり、また逆にロシア人たちを迫害していたりした。
どうしてなのかは、よくわからない。
シティ・オブ・ロンドンで、世界統一支配を狙っている人たちもまた、ハザール
ユダヤ系であることを考えると、何か他の民族とは相容れない精神性を持つ民族なのかという気もする。だけど、ハザール
ユダヤ人全員が支配欲に取り憑かれているというわけではないのだから、それは民族とか宗教とかの問題ではなくて、その中のある血族が何か特別な要素を持っているということなのかもしれない。
いずれにしても、民族虐殺のようなことが起こると、その記憶は代々残って、恨みの感情をいつでも掻き立てられる状態になってしまう。生き残るためには、敵を根絶やしにしなければいけないというような恐怖感が
潜在的にあるところへ、今度はロシア人が敵だと言われると、その民族全体への攻撃性がすぐに掻き立てられてしまうようなことになる。ロシア人であろうと何人であろうとだ。
ウクライナは、ロシアに隣接する国だというので、ロシアを戦争に駆り立てるために利用されたのだと思う。グローバル金融エリートたちにとっては、戦争はお金をまわして大儲けする機会でしかない。戦争が起きれば、
軍需産業でお金が動く。両方に武器を売って、大儲けすることができる。だから彼らは、つねにどこかで戦争が起きるように、ナチのようなテロリスト集団を作り上げるのだ。
ウクライナのアゾフ連隊は、8年前から
ウクライナ東部でロシア系住民を攻撃し、虐殺し続けてきた。
差別意識を植えつけられ、それが
ウクライナ民族の栄光につながると思い込まされたために、残虐のかぎりを働くことができるのだ。まさにそうした人々を、
アメリカは育て上げてしまったわけだった。彼らは、最後の一人まで戦えと言われて、もはや制御
不能の戦争兵器のようになってしまっているように思える。
ベトナム戦争に送られた
アメリカ兵は、反射的に人を殺せるような心理操作を受けていたために、帰還してからも他の人と暮らせなくなってしまったという話を聞いたことがある。相手を殺さなければ自分がやられるというような恐怖感がしみついてしまっていて、戦争から帰ってそんな危険がなくなっても、反射的に人を殺しそうになってしまう衝動を抑えることができなくなってしまうのだそうだ。そんな風に人を操作してしまうことができるのだ。そして、そうしたテクニックを
アメリカ軍は持っている。そうしたことを考えれば、ナチ化されてしまった
ウクライナの人々に何が起きたのかは想像できる。
ロシアが
ウクライナに軍を送ったのは、このテロ行為を止めるためだった。
ウクライナの非ナチ化というのが、この軍事行動の主要目的だったのだ。
ウクライナのこのテロ集団は、
アメリカから資金を受け、武器を受け取っていたのだけれど、この軍備を破壊することが大きな目的だった。その中には、
生物兵器研究所なども含まれていた。
西側主流メディアは、一様にロシアが悪いと言い、ロシアをやっつけさえすれば
ウクライナに平和が来るかのように言っている。このテロ集団を育てた
アメリカが、まさに西側メディアを主導しているのだから、これは当然といえば当然だ。そして
アメリカは、
ウクライナのテロ集団に武器を送り続けているのだ。本当は、
ウクライナに武器を送るのをやめさえすれば、戦争はもう終わるのに、だ。
これが
ウクライナをテロリストから解放するための軍事行動なのだとわかったら、ロシアをいくら責めても平和にならないのはわかると思う。むしろ、テロリストから武器を取り上げて、資金を与えるのをやめるべきなのだ。心理操作されているとはいえ、主導者たちは結局のところお金で動いている人たちなのだから、お金が切れれば、また普通の生活に戻っていくんだと思う。
ウクライナの戦争が始まってから、戦争がどのように起こって、どういう心理操作、どういう情報操作が行われるのか、そもそも人を戦争に駆り立てるものは何なのか、そういった根本的なことを、私たちは学んできた。貧困があると、紛争が起こりやすくなるのだから、経済を安定させることが何よりの安全保障なのだと、
オリバー・ストーンのインタビューの中で
プーチンは言っていた。民族も宗教も言語も多様なロシアをまとめている彼だからこその言葉だと、私は思った。安全保障とは、軍備を持つことではないのだ。貧困を防ぐこと。そして、善悪のものさしで人や民族を測るのではなくて、人と人として支え合う愛を持つことじゃないかと思う。悪者とされている人だって、個人としては、支えを必要としている一人の人間にすぎないのだし、支えが得られるのであれば、ほとんどの場合、攻撃的になる必要もないからだ。