tarobee8のブログ(戯言)

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ロシアとNATO

そもそもロシアがなぜかくも強硬なのかといえば、冷戦終結ソ連崩壊のどさくさに、電光石火のごとく旧東欧諸国がNATOに加わったこと、当時、最後の加盟は北マケドニアだった。
 「これ以上増やさないとして約束を裏切ったのは西側だ」というのがプーチン大統領の論理である。
(スウェーデンフィンランドは5月15日、NATO加盟を申請すると発表し6月に締結した)
 ざっとNATOの歴史を振り返ると、そもそもの設立動機はソ連の脅威に対しての共同防衛を目指す集団保障体制の構築であり、創立メンバーは米・英主導のもとに、
ベルギー、カナダ、デンマーク、イタリア、フランス、アイスランドルクセンブルグ、オランダ、ノルウェイポルトガルだった。ドイツが加わったのはベルリン危機以後である。
 1950年から1990年までに追加で加わったのは、
ギリシア、トルコ、西ドイツ、スペイン。そしてソ連崩壊後だ。
2000年までにNATOのメンバー入りしたのは、
チェコハンガリーポーランドという強烈な反ソ意識の国々であり、この列に現在までに旧東欧諸国が仲間入りする。
 問題はNATOは条約という堅い制限、規約が付帯していることである。
「もし加盟国のひとつでも、敵に攻撃された場合、すべての加盟国は防衛義務を負う」とする第五条である。
 現段階では、NATO加盟国ではないウクライナが攻撃を受けても、NATOは軍事的反撃には移行できない。辛うじて英米独が武器援助をおこなった。
 ウクライナNATOの「パートナー」として扱われている
 NATOは加盟を希望していても、条件が満たせないとして「パートナー」と扱っているのがウクライナグルジアジョージア)、そしてボスニア&ヘツェゴビナである。
ユーゴスラビア連邦NATOに背を承けているのはセルビア、孤立しているコソボ(コソ場は国家とは言えず防衛はNATO軍がしている)。
 西側との協議を継続するため、ロシア軍は一部の軍を「演習が終わった」として撤収を始めたが、「近くへ移動しただけで、撤収ではない」と噛みついているのが英国。本格的な紛争(戦争)の始まりと言っていい。
 主要国は大使館員を引き揚げさせ、キエフの米国大使館ははるか西方の街へ『移転』した。
大使館がカラになれば外交機能はとまり、首脳会談は電話となった。緩和方向に傾いたとしてウォール街兜町も株価が反発するが、緊張が去ったとは、とても言えないだろう。
 見落としてはいけないことは、ロシアは意外と孤立していないということ。西側諸国は、厳しい経済制裁でロシアを締め上げ、音を上げさせようとしてきたが、地政学的な変動が起きている。
ロシアが国際社会から孤立しているという見方で固まっていると、この戦争が終わったとき、思わぬネットワークが出来上がっている世界を目の当たりにするかもしれない。
 プーチン大統領は4月12日、訪問先の極東アムール州のボストーチヌイ宇宙基地で、侵攻を開始して以来初となる記者会見を行い、「ロシアは世界から孤立するつもりもないし、ロシアを孤立させることも不可能だ」と話している。これはけして、ただの強がりではない。
 国連総会で、ロシアのウクライナからの即時撤退を求める決議が3月2日に行われ、
193カ国中141カ国が賛成。ロシア、ベラルーシ、シリア、北朝鮮エリトリアの5カ国だけが反対し、中国やインドなど35カ国が棄権した。
人権理事会におけるロシアの理事国資格を停止させる4月7日の決議では、賛成が93カ国に減り、中国など24カ国が反対し、58カ国が棄権に回ったのだ。
ロシアとソ連の違い。馬渕動画
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日本国はなぜNATOに加盟していないのか。
NATOに加盟する最低条件はフルパックの集団的自衛権を無条件で行使すること。 日本は一部の集団的自衛権を条件付きでしか認めていないので最低条件すら満たしていない。 またNATO加盟国には対GDP比%の年間軍事費を義務付けているが日本は半額以下だからむり。
上村美也子さん撮影
 
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