tarobee8のブログ(戯言)

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裏PRE ロシアは中国の属国になった、地政学的に敗北したと北野氏は反論に出ました

ロシア在住28年の北野氏がロシア優勢の世論を否定すする発言を続けています。ムスク和国際関係大学卒業で、大統領顧問の経験もある北野氏はどう反論するのか?

私は一方的な情報はあまり信用していないので、北野氏の圧倒的な不利な立場からの情報を見守って来ました。ロシアは中国の属国になって、地政学的な失敗もしているというのは説得力があります。ただし、情勢が流動的なので、有力な情報なのかはよく分かりません。穏便に解決が出来る事を祈っています。

裏】RPEJournal=======================================

 

     【裏】ロシア政治経済ジャーナル No.137


                      2023/5/19


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プーチンが今もっとも言われたくない言葉は、なんでしょうか?


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プーチンが今一番いわれたくない言葉とは?

 

全世界の裏RPE読者の皆さま、こんにちは!

北野です。


4月、フランスのマクロン大統領が失言しました。

中央日報4月12日。

 

<9日、帰国の途についたマクロン大統領は空軍1号機で
行ったメディアインタビューで「欧州人は『台湾の(危機
の)高まりが我々の利益だろうか』という質問に答える
必要がある。正解は『ノー』だ」と話した。>
ーー

マクロンさんは、中国で大歓迎された。

それで、中国からフランスに戻る飛行機の中で、この発言
をしたのです。

意味は、「欧州は、台湾問題と関係ないね!」ということ。

この発言で、マクロンさんは、大いに批判されました。


しかし、今月彼は、「興味深い発言」をしています。

何でしょうか?

AFP=時事 5月16日。


マクロン氏は14日付の仏紙ロピニオン(L'Opinion)に掲
載されたインタビューで、ロシアはウクライナ侵攻により
国際的に孤立し、


「中国の属国に成り下がった」

「(ロシアは既に)地政学的には敗北した」


との見解を示していた。>
ーー


「(ロシアは)中国の属国に成り下がった」

「(ロシアは既に)地政学的には敗北した」


この二つ、私が普段からいっていることです。

 

▼中国の属国になったロシア

 

まず、


「(ロシアは)中国の属国に成り下がった」


について。

ウクライナ侵攻によって、ロシアと欧米の関係が分断され
ました。

プーチンは侵攻前、「欧州は、ロシアに原油天然ガス
依存している。強い制裁を打ち出せるはずがない!」と確
信していた。

しかし、ウクライナに侵攻した後、欧州は徐々にロシアの
原油天然ガス、石炭を買わなくなったのです。

もっともわかりやすい例は、ドイツです。

欧州最強国家ドイツは、侵攻前まで天然ガスの55%をロシ
アから輸入していました。

ところが1年後、ドイツのロシア依存度はほぼゼロになっ
たのです。

BBC1月19日。

 

<ドイツのクリスティアン・リントナー財務相は18日、
エネルギー供給について、もはやロシアからの輸入には
依存していないとBBCに語った。>
ーー

欧州にエネルギーを売れなくなったロシア。

しかたないので、対欧州分を、主に中国、インドに売る
ようになりました。

しかし・・・。

考えてみてください。

中国もインドも、侵攻前まで原油天然ガスで困ってい
たわけではありません。

ロシア以外の国々から輸入して、問題なくまわっていた
のです。

ロシアは、後から割り込んで中国、インド市場に入って
いく。

どうすれば、中国、インドは買ってくれるでしょうか?

そう、「大幅な割引」です。

ロシアは、中国インドに、原油を1バレル30ドルの割引
(!)で売らなければならない状態なのです。

日経新聞 4月10日。


<ロシア産原油の指標であるウラルの価格は欧州の指標
(北海ブレント原油)を大きく下回って推移している。
3月のブレント価格は1バレル78ドル超で、ウラル原油
(48ドル弱)の値引き幅は30ドルを超えた。>
ーー


さらに、ロシアは、SWIFTから除外された。

仕方なく、ロシアは、中国版SWIFTと呼ばれるCIPSを使う
ようになりました。

要するにロシアは、ドル圏、ユーロ圏から強制排除させら
れ「人民元圏」に組み込まれたのです。

ロシアは中国に、資源を激安で、しかも人民元で売る。

受け取った人民元をロシアはどうするのでしょうか?

そう、日本、欧米製品は買えないので、中国製品を買うの
です。


どうでしょう。

実際ロシアは、中国の属国になっています。

マクロンさんの主張は、完全に正しいのです。

 

地政学的に敗北したロシア

 

次に、


「(ロシアは既に)地政学的には敗北した」


について。

これ、私は、ロシアがウクライナに侵攻する前から、


「侵攻したら、ロシアの戦略的敗北は不可避」


と主張してきました。

今実際、そうなっています。

ロシアは、中国の属国になった。

ウクライナ侵攻前、少なくともロシアは、「旧ソ連圏の盟
主」でした。

しかし、現在の旧ソ連圏を見てみると?

ウクライナジョージアモルドバは、EUに加盟申請した。

カザフスタンアルメニアは、ロシア主導の軍事同盟CST
Oからの離脱を検討している。

中央アジア諸国は、ロシアを見捨てて、中国の影響圏に入
っている。

アゼルバイジャンは、ロシアよりトルコと仲良くしている。


そう、ウクライナ侵攻で影響力を失ったロシアは、もはや
旧ソ連圏の盟主」ではなくなったのです。


さらに、フィンランドNATOに加盟し、スウェーデン
後に続こうとしている。

プーチンは、NATO拡大を阻止するためにウクライナを攻
め、むしろNATOを拡大させてしまった。


これらのファクター見るに、ロシアが戦略的に(マクロン
さん的にいうと地政学的に)敗北しているのは明らかでし
ょう。

 

▼「戦略的パートナー」の実際

 

さて、マクロンさんの「ロシアは、中国の属国」発言。

ロシアは、どういうリアクションだったのでしょうか?

 

<ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は15日、ロシア
ウクライナ侵攻の結果、中国の属国に成り下がったとエ
マニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領が発
言したのを受け、「完全な誤解」だと非難した。

ドミトリー・ペスコフ(Dmitry Peskov)大統領報道官は
記者団に、


「断固として異議を唱える。わが国の対中関係は特別な
戦略的パートナーシップの性格を有する」

「(マクロン氏発言は)現状を完全に誤解している」


と語った。>
ーー

ですが、ペスコフ報道官も、


ウクライナ侵攻のせいで、ロシアは中国の属国に成り下
がった」


と知っていることでしょう。

そういえば、ロシア軍が苦戦している理由は、武器弾薬が
不足しているからです。

BBC NEWS JAPAN」3月6日。

 

<イギリス国防省は5日、ウクライナ侵攻を続けるロシア
の予備役が、弾薬不足のために「シャベル」を使って「
接近戦」を行っている可能性が高いとの見方を示した。
国防省の最新のアップデートによると、ロシアの予備役
が2月下旬、「『銃器とシャベル』のみで武装して」ウク
ライナの陣地を攻撃するよう命じられたと述べたという >
――


それで、プーチンは3月20日、21日、習近平と会談した際、
「武器弾薬を送ってくれ!」と懇願した。

ところが、欧米から制裁されたくない習近平は、プーチン
の依頼を断りました。


中国から弾薬は、入ってきていない。

たとえば、民間軍事会社「ワグネル」の創設者プリゴジン
は5月5日、

ショイグ国防相とゲラシモフ参謀総長に、

「弾薬はどこだ!!!!」

と絶叫する動画を投稿しています。

https://www.youtube.com/watch?v=NPb-Z3dPk80&t=83s
(@50秒ぐらいから)

これ、ペスコフがいうように、中ロが

「戦略的パートナー」

なら、弾薬を送ることでしょう。

しかし、中国は、「ロシアのために日本、欧米との関係を
悪化させたくない。制裁されたくない」と考えている。

要するに、ロシアは中国に、


原油天然ガスを、人民元で、激安で売ってくれればそ
れでいい」と。


これのどこが、「戦略的パートナーシップ」なのでしょう
か?

中国は、


・弱くて貧しくて中国に完全依存しているロシア


を必要としているのです。

別の言葉で、


・属国としてのロシア


を必要としている。

しかし、同時に中国は、


「ロシア政治の安定」


も願っています。

というのは、クーデターが起こってプーチンが失脚し、

親欧米の大統領が誕生したら困りますから。


いずれにしても、ウクライナ侵攻でロシアは、中国の属国
に落ちました。

中国は、ウクライナ侵攻で一番の勝ち組です。

ですが、そんな中国も、国内問題が山積みで、


「だからこれからも繁栄しつづける」


とならないのが、興味深いところです。


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