深田萌絵の世界とITのヤバい話のメルマガより
日本では決して報道されないニュースです。台湾の闇に振れるのは日本の保守言論界ではタブーなのです。
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深田萌絵
世界とITのヤバい話
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●ペロシ下院議長、息子同行とTSMC会談隠蔽に批判の嵐
ナンシー・ペロシ下院議長が訪台から帰国して、右から左から大々的にメディアで叩かれる結果となっている。
第一に、利権疑惑渦中にいるペロシ氏の息子が同行していたことが公表されてなかった。
第二に、TSMCとの会合が公式に発表された旅程表に入っていなかった。
米下院議長という立場で、下院議会の公式発表にはペロシ氏の息子ポール・ペロシ氏の名前が入っていなかったにも拘らず、米下院議長のアジア歴訪に密かに同行していたことが批判の対象になっている。
ポール・ペロシ氏は、中国通信企業BORQSテクノロジーの株主であり、またリチウム鉱山開発のセントジョージエコマイニング社(SXOOF)とアルテア社(ATAO)の幹部である。
バイデン大統領のグリーンニューディール政策では、グリーンエネルギーを推進しているので再生エネルギーによる発電だけでなく、昼しか発電しない太陽光発電を補完するためにバッテリー施設への投資も含まれている。
ただし、リチウムを必要とするリチウムイオンバッテリーの製造サプライチェーンは、1位が中国、2位が日本、3位が韓国なので、今回のペロシ息子のアジア同行はリチウムの営業だといわれている。
一部の米誌では、台湾はリチウムイオンバッテリーの生産企業もあるので、ペロシの息子は立場を利用してここでもリチウムの売り込みに行ったのではないかとも囁かれている。
そして、米政府関係者が最も怒りを抱いたのが、TSMC会談の隠蔽である。
米政府内では、半導体供給の安定化を巡ってTSMC対立を起こしていた。今回のペロシ台湾訪問も当初から批判を浴びていたが、旅程にTSMCという文言が入っていなかったので黙認した議員もいた。
ところが、ペロシ下院議長がTSMC突如会見を行い、TSMCに毎年継続してCHIPS法案から助成金を出す方向で動いているかのような報道が台湾で出たために、米政府関係者の神経を逆なでしたのだ。
また、ペロシ下院議長はTSMCの株こそ持っていないが、エヌビディアの株を保有しており、エヌビディアのチップはTSMCが製造している。そのため、今回のCHIPS法案でペロシ氏がTSMCを優遇することはエヌビディアの業績にも影響するのだ。
韓国側は、ペロシ下院議長の動きと米国政府内部がTSMCの件で割れていることを把握しており、反TSMC寄りの議員が米韓関係における半導体協力関係で動いている。
そのため、韓国大統領府としての対応は、米政府の神経を逆なでしないようユン大統領とペロシ氏の直接会見は避け、かつ、下院議長という立場のペロシ氏に対して無礼になり過ぎないように電話会談のみに限定する結果となったわけである。
しかしながら、米民主党のバイデン親子にせよ、ペロシ親子にせよ、ファミリービジネス拡大に関しては抜け目がないようである。
以下省略